優良な連続増配株を見つける男

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優良株の探し方|連続増配株から見つける私の手法|米国株編

以前、「優良株の探し方|連続増配株から見つける私の手法」というタイトルの記事を書かせていただきました。

この記事のなかで、長期的に連続して増配している日本株を対象に、連続増配年数、配当利回り、株価上昇率、どれだけ一定の割合で上昇しているか(シャープレシオに近い考え方)を分析にして、優良株を見つける手法を解説しました。

当記事では、同じ手法で米国株について分析した結果を解説いたします。


優良な連続増配株のおさらい

連続増配株とは、毎年配当金を増額している株です。たまに増配しない年があっても頻繁でなければ連続増配と見なすことが多いようです。

連続増配ということは一般的に業績が好調だということですが、連続増配していても配当利回りが低い株は、微々たる増配が続いているか、もしくは株価が連続増配を上回るスピードで上昇しているか、どちらかです。

後者の株価が連続増配を上回るスピードで上昇している株が優良な連続増配株と言えるのではないかということで、今回は米国株についてそれを見つけようというのが当記事の趣旨です。


優良な連続増配株|米国株

連続増配株データの収集

早速、米国株について連続増配株のデータを収集したので記載します。

今回は、30年以上連続増配を続けている株を集めました。

連続増配年数、現在の配当利回り、リーマンショック後の2009年末からの株価の上昇率、そして、株価がどれだけ一定の割合の上昇に近いか(複利計算式に近い形か)をチャートを見て判断した結果、を表しています。

ティッカー銘柄名連続増配年数配当利回り上昇率(倍)定率上昇
PGプロクター&ギャンブル692.56%3.87
DOVドーバー691.09%8.64
EMRエマソン・エレクトリック681.61%5.15
CINFシンシナティ・フィナンシャル642.25%9.32×
KOコカ・コーラ633.12%4.22
LOWロウズ631.75%16.87
JNJジョンソン・エンド・ジョンソン622.48%5.45
CLコルゲート・パルモリーブ622.18%3.12
HRLホーメル・フーズ594.87%3.91×
FRTフェデラル・リアルティ・インベストメント・トラスト573.91%2.78×
TGTターゲット573.80%3.61×
SWKスタンレー・ブラック&デッカー574.05%2.54×
SYYシスコ552.76%4.21×
GWWW.W.グレインジャー540.76%12.52
ABBVアッヴィ533.54%10.92
KMBキンバリー・クラーク533.72%2.94
PEPペプシコ533.49%3.73
PPGPPGインダストリーズ532.23%4.88×
WMTウォルマート520.85%8.84
SPGIS&Pグローバル520.73%17.84
EDコンソリデーテッド・エジソン513.72%4.55
NUEニューコア511.86%6.37×
ADMアーチャー・ダニエルズ・ミッドランド503.96%3.78×
ITWイリノイ・ツール・ワークス502.29%8.62
ADPオートマチック・データ・プロセッシング501.95%10.10
MCDマクドナルド492.34%7.18
MDTメドトロニック483.33%3.99
PNRペンテア480.93%6.19
CLXクロラックス474.08%2.98
SHWシャーウィン・ウィリアムズ470.84%18.68
BENフランクリン・リソーシズ455.53%1.43×
AFLアフラック431.93%7.53
APDエアー・プロダクツ・アンド・ケミカルズ432.62%5.44
XOMエクソン・モービル423.57%3.41×
CTASシンタス420.69%28.76
ATOアトモス・エナジー412.04%10.10
TROWT.ロウ・プライス・グループ394.39%3.23×
ECLエコラボ391.01%8.26
CVXシェブロン384.50%4.56
CAHカディナル・ヘルス381.21%9.64
MKCマコーミック382.14%4.99
BF.Bブラウン・フォーマン352.55%2.97×
GDジェネラル・ダイナミクス332.16%8.54
CBチャブ321.30%8.53
LINリンデ321.33%7.43
ROPローパー・テクノロジーズ320.59%8.14
CATキャタピラー311.52%17.01
AOSA.O.スミス311.91%11.09
ALBアルベマール311.87%5.28×
WSTウエスト・ファーマシューティカル・サービシズ310.25%16.71×
IBMアイビーエム303.03%4.75
Oリアリティ・インカム305.87%4.55
ESSエセックス・プロパティ・トラスト303.43%4.57

連続増配株をグラフで可視化|増配年数・配当利回りと株価の関係

次に、日本株の分析と同じように"連続増配年数 vs 配当利回り"のグラフで可視化します。

横軸:連続増配年数、縦軸:配当利回り、バブルの大きさ:2009年末からの株価上昇率、色:複利計算式との近さ(どれだけ同じ割合できれいに上昇しているか)という表し方でグラフを作りました。

筆者作成

まず、パッと見てわかることは、大きなバブルは配当利回りが低い下の方にあり、小さなバブルは配当利回りが大きい上の方にあるということです。

これは、株価上昇率の大きい株は配当額の上昇スピードよりも株価の上昇スピードが速いため配当利回りが小さくなりがちであり、株価上昇率の小さい株は配当額の上昇スピードのほうが株価の上昇スピードより早いので配当利回りが大きくなりがちになるという話と一致します。

また、赤や黄色のバブルは下の方にあり、青や水色のバブルは上の方にあります。これは株価が順調に上がっていく 株の方がより 同じ割合で上がっていくことが多いということになります。

ちょうど真ん中あたりにある赤いバブルはマクドナルド(MCD)です。連続増配株の中でも配当利回りが中程度で綺麗に上昇している優良株と言えます。マクドナルドはあのウォーレン・バフェットも多く買っている銘柄です。やはりバフェットはこういった安定した優良株を積極的に買っているのだということが分かります。

配当利回りの小さいシンタス(CTAS)、シャワーウィンウィリアムス(SHW)、 S&Pグローバル(SPGI)などは優良な連続増配株ということが分かります。

キャタピラー(CAT)、カーディナルヘルス(CAH)もいいです。また、アッヴィ(ABBV)は配当利回りが高く株価も上昇している優良な銘柄ということができます。

オートマチック・データ・プロセッシング(ADP)は最近株価は下落していますが、優良株が押し目の状態になっているとも言えます。

コカコーラ(KO) や P&G(PG)、 ジョンソン&ジョンソン(JNJ)は長期的に連続増配してます。株価の上昇は小さいですが安定した優良株と言えます。

これらは連続増配しているだけあって財務は健全な企業ですので、かなり安心して長期保有できる銘柄です。


長期連続増配株とインデックス(指数)のどちらを選ぶか?

この中でバブルの大きいシンタスは2009年末から現在までで株価は28倍になっています。安定して上昇しているマクドナルドは7倍です。

一方、代表的な指数であるナスダック100は13倍、S&P500は6倍です。この株価上昇率を考えると、確かにシン タスなどの個別銘柄で利益を狙うのは理解できますが、マクドナルドを買うぐらいならインデックスを買った方がいいのではないかという意見も理解できます。

マクドナルドはディフェンシブ銘柄のため全体的な下落時にはインデックスより下落幅が少ないこともあります。

優良連続増配株で長期保有の個別投資で手数料がかからないようにする 投資法でも良いし、インデックスのように安い手数料で銘柄を入れ換えてくれる商品に投資する方法でも良いと思います。それぞれの特徴を理解した上で選択したらいいというのが筆者の意見です。


まとめ|連続増配株投資で確実に資産を形成する

米国株の連続増配銘柄への投資は、単なる配当金狙いではなく、厳しい市場環境でも生き残り、成長し続ける粘りのある固い企業に共感し、確実に資産を形成する方法だと言えます。

今回ご紹介した手法のポイントを振り返ります。

  • 「25年以上」という実績を信じる 配当王や配当貴族といった銘柄は、リーマンショックやコロナ禍を乗り越えて増配を続けてきた「選ばれし企業」です。
  • 配当性向とキャッシュフローを注視する 無理をして配当を出していないか、裏付けとなる稼ぐ力があるかを数字で確認して、更に銘柄を絞込みます。
  • 時間は最大の味方 配当再投資による複利の力は、長く続けるほどその破壊力を増していきます。

投資に「絶対」はありませんが、歴史が証明している優良銘柄を自分のポートフォリオに組み入れることで、精神的な安定と着実な資産成長を両立させることができます。


よくある質問(FAQ)

Q. なぜ30年以上の連続増配株に注目するのですか?

A. 30年以上という期間には、リーマンショック(2008年)やコロナショック(2020年)といった歴史的な暴落相場が含まれています。こうした逆風の中でも配当を増やし続けたという事実は、その企業のビジネスモデルがいかに堅固で、キャッシュ創出能力が高いかを示す「最強の証明書」になるからです。


Q. 配当利回りが低い銘柄は、投資対象として魅力が薄いのではありませんか?

A. 一概にそうとは言えません。利回りが低い理由が「株価の急上昇」にある場合、トータルリターン(配当+値上がり益)では高利回り銘柄を大きく上回ることが多々あります。今回の分析で挙げたシンタス(CTAS)などはその典型で、将来的な増配によって「購入価格に対する利回り(YOC)」も向上していく期待が持てます。


Q. インデックス投資(S&P500等)と個別銘柄、どちらを優先すべきですか?

A. 手間をかけずに市場平均を狙うならインデックスですが、本記事で分析したような「定率で美しく上昇する銘柄」を厳選することで、市場平均を上回るパフォーマンスや、暴落時の下落抑制(ディフェンシブ性)を狙えるのが個別株投資の醍醐味です。ご自身の投資スタイルやリスク許容度に合わせて組み合わせるのが理想的です。


Q. 連続増配がストップしてしまったら売却すべきですか?

A. 連続増配が止まるということは、その企業のビジネスモデルや財務状況に根本的な変化が起きたサインである可能性があります。そのため、基本的には「売却検討」の強いシグナルとなります。ただし、一時的な要因によるものか、構造的な衰退によるものかを見極める判断が必要です。


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